卒業するわたしたち
一期一会
勇気を出して話したら・・・
卒業シーズン。
そして受験シーズン。
仕事帰りに電車に乗っていたら、
隣に座っていたおじいちゃんに
キットカットを頂いた。
ウィスキーとチョコレートを
持ち歩いて、青春18切符で
お姉さんがいる特養ホームに
お見舞いに行ってきた帰りだそうで、
お孫さん二人が高校受験で
『今年はドキドキなんだよー』と
お話されていた。
月並みですが、
きっと、勝つ!と信じて待ちましょう!
電車を降りる時に
『つまんない話しちゃってごめんね~。』
とおっしゃっていたけど、
おもしろかったです!!!
ありがとうございました。
節目は大切
「卒業するわたしたち」/加藤千恵
おじいちゃんに話しかけられた時
私が読んでいたのは、
加藤千恵さん
(最近本屋さんのポップで
”カトチエ”と呼ばれていることを知った。
学生さんたちのカリスマなんだろうな)の
この作品は、様々な卒業を
テーマにした12の短編集。
離婚した夫から
再婚する母から
同じ部活の後輩から
応援しているアイドルグループの
メンバーから
など
様々な場面での卒業を
さらっと読める
短い文章で綴っている。
今まで自分のもの
だった場所が別の誰かのもの
になってしまう寂しさを思い出した。
高校を卒業するとき、
大好きだった学校が
自分たちの居場所じゃなくなっちゃう
のが信じられないように思えた。
また、ここにきても、
もう同じ時間は過ごせないことが
どうしても
受け入れ難かった。
この作品でも、
最初に掲載された「胸に赤い花」で
高校生の主人公が
同じような気持ちを抱いていて
鮮明に思い出した。
極論言えば今生きている人たちも
100年後には総入れ替えするわけで、
死ぬまで、色んな場面で
卒業して誰かに次を譲る、連続。
だから節目節目は大切なんだ。
今いる場所を大切に。
卒業するときに、
寂しくて仕方ないって
思えるくらいに
大好きになれたらいいな。
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