あなたのゼイ肉、落とします
心のゼイ肉?!
「あなたのゼイ肉、落とします」/垣谷美雨
2016年に出会った作家さんで、はまった度が間違いなく5本の指に入る
垣谷美雨さん。
「あなたの人生、片づけます」と姉妹作品で
主人公が「あなたの~」の妹という設定の
「あなたのゼイ肉、落とします」は、
タイトルだけでも、正月太りがまだ解消されていない私には響きすぎる!
この作品は、
太っているのは、体だけじゃなくて心にも問題があると
提起している。
今回、ダイエット指導を申し込んだのは、4組。
それぞれに、太ってしまう理由に共感できるところがあって
『そうなんだよ~、それで私も続けられないんだよ~』と思いながら
読み進めた。
お金があってたくさんおいしいものを食べられるから太ってしまうのではなく
貧しくて、栄養バランスを考える余裕がないから太ってしまう。
貧困と肥満がつながっているというくだりには、ハッとさせられた。
余裕がないと現状維持が限界で、思考がとても狭くなってしまう。
どうしても今の生活にいっぱいいっぱいになってしまって、
変わりたくても、固定概念を捨てられない。
これが心のゼイ肉なんだな。
まさに会社を辞める前の自分はゼイ肉溜まりまくりだったな。
ポテトチップスを食べまくってたから体もだけど。
キレイになりたい思いを失うということ。
努力で補う必要性。
もう一つ、印象深かったのは、
最初の依頼者である、49歳の美人ワーキングマザーへの助言。
『ブスとして生きる練習を!』
つまり、美しく生まれた人は、美しさで少なからず得をしてきたことに気付かず、
年を取って太って、美しさを失って初めて、なんだかうまく行かないことに
気が付く・・・だから、愛嬌など、失った美しさを補う何かを
身につけなければならないという。
逆に、普通な自分は、20代のみんながきれいになるために努力していて
工夫をして何とか美しく見せようとしていた空気に早々に疲れてしまった。
だから、30歳で妊娠してからは、
『もう子持ちのおばさんだし、どう思われてもいいもんね~。楽だな~』
とキレイを求める事から降りていたことに、気付かされた。
でも、補う何かは手に入れておらず、
だらしなさだけが前面に出てしまっているかも・・・と焦りも・・・
体型もオシャレにかける時間もお金も、すっかり少なくなってしまったけど、
このままじゃダメだ!
独身の頃の服を捨てるべくまとめながら
何か、新たな魅力を手に入れようと誓う!
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