ラジオラジオラジオ

1980年代前半生まれに、加藤千恵さんの作品がものすごく懐かしい!
「ラジオラジオラジオ!」/加藤千恵

ラジオが好きだから、タイトルで手にとった作品。

読み始めると、主人公と同じ、2001年に同じ受験生で、MDウォークマンを聞きながら、

携帯電話でワン切りしてた!

プリ帳も激安カラオケも初めての失恋も、あったな~。

ダイアルアップ接続ってこの前までしてたけど・・・

あっという間に便利になぁ。と、

共感ポイントが多すぎてすごくすごく引き込まれた。


1983年生まれの加藤千恵さん。

しかも出身は北海道の旭川!!!

私が社会人生活をスタートさせた旭川のあの”FMリベール”で、

実際に高校生の時にラジオをやっていたよう。

同い年で、こんなに早くから積極的に生きていて

今は素敵な文章を書いて活躍されているなんて、すごい嫉妬しちゃう!!!


ラジオラジオラジオ!」は高校三年生の女子二人が、

地元のコミュニティーFMの番組のパーソナリティーを担当。

ところが

受験を控えた時期だけに、二人の距離は広がっていってしまう。


作品の中では、主人公の若さゆえの都合の良い未来予想図と身勝手さが

とてもリアルに描かれている。

高校生の頃、私も、主人公と同じように自分のことしか考えてなかった。

自分の価値感が、周りの友人にも共通しているに違いないと思っていた。

(今も、そんなに成長してないかもだけど、とにかく視野が狭かったな)

東京に行けば、素敵なことが待っているような感覚もすごくよくわかる。

自分は特別な才能を持っていて、誰かがきっと気づいてくれるという期待もしてたな~。

わかるけど、すごく痛い。恥ずかしや。


インターネットが出てきて、今よりテレビの影響力が大きくて
若者がラジオを聴かなくなった時代

ラジオ好きとしては、テレビにはないラジオの良さが伝わってくるところにぐっと来た。

”ラジオはテレビの代替品ではなくて、劣っているわけではない”

”何かあった人に深く寄り添える”

というスタッフさんの言葉。

まさに新人の頃先輩から教わったことだった。

そして、さだまさしさんの「ラストレター」にも共通している精神でもある。

加藤さんもきっとラジオが好きなんだな。


ラジオラジオラジオ!」の番組のオープニングソングは、aikoの『ボーイフレンド』で

エンディングはミスチルの『口笛』


引っ越しの旅にいろんなものを捨ててきたけど、

持ってきていたボーイフレンドが入ったaikoのアルバム『夏服』!!!

さすが1983年生まれ!


ミスチルの口笛はまだ8センチのCDだったと、ミスチル大好きな夫が熱弁していた。

ちっちゃいCDも、懐かしい。

Haruna Terazono

”伝えること”を 仕事にしています。

0コメント

  • 1000 / 1000