キャロリング
誰とも比べず、誰のせいにもしない
「キャロリング」/有川浩
ハードボイルドを読んでいたら
ピースフルな作品を欲してきた。
気分に合うものはあるかな~と
文庫の新刊リストを見ていたら
有川浩さんの作品が!
「阪急電車」
「植物図鑑」の有川浩さんの
作品なら、間違いなくピースフル!
しかも
クリスマス前のこの時期に
読むのにぴったりなタイトル!
根っからの悪人は一人も出てこなくて
救いのあるお話。
字も大きめで見やすいし、
あっという間に1日で読めた。
そして期待通り、
読後は暖かな気持ちに。
「キャロリング」の主人公は
クリスマスに倒産が決まった
子供服メーカーに勤務する営業マン。
倒産前最後の仕事として
会社が営む学童保育に通う
小学六年生男児の
”お父さんとお母さんを仲直りさせて
一緒にクリスマスを過ごしたい”という
思いを叶えるために奔走する。
自分自身も、幸せな家庭環境に
恵まれず育った主人公は、
自分の不幸を盾に周りの人を
傷つけてしまう男児に、
”不幸比べするな”と投げ掛ける。
”不幸の比べっこしても仕方がない。。。”
これは主人公がかつて親代わりでもある
会社の社長に言われたもので、
作品の中で最も印象に残る一言。
自分の不運だけを恨んでいると
他人を傷つけることに鈍感になってしまう。
「キャロリング」では、
親の負の感情によって
傷つけられた子供たちが、
不幸の連鎖を断ち切るべく
周りを思いやる気持ちを
持つことで、大切な人と
良い関係を築けるようになっていく。
子供は親を選べない。
でも、毒親によって背負ってしまった
不幸の呪縛から逃れられないことは
ないのかも。
簡単ではないけど・・・
親の立場としては、
子供を産んだからって
子供のために全て捧げなきゃ
いけないとは思わないけど、
上手くいかない自分の人生を
子供のせいにしないように
気を付けようと思わされた。
気を付けなくては。。。
苦労の比べっこをしがちな子育て
私の方が・・・を飲み込んだ方が上手くいく?!
我が家では、
”不幸”・・・とまでは行かないけど
”苦労”の比べっこをしてしまい
揉めがちだったりする。
先日、夫が
『仕事しながら、朝、
お弁当作って、
幼稚園に送って、
帰ってからは
子供をお風呂に入れて
洗濯、洗い物して体壊さない?』
と会社で心配された、、、
と訴えてきた。
さらに、娘の幼稚園の集合場所に
一緒に集まるお友だちのママたちには
『お弁当、凄い!』と
褒められたんだとか。
冷凍食品詰めただけですが。。。
ちょっと大人になった私は、
夫の機嫌をそこねないように
『そうだね、頑張ってるね』
って言ったけど
実は『は~?何言ってんの?!』
が本音。
会社員だった
娘が4ヶ月からの2年間、
毎日保育園に送り迎えして
帰ってお風呂入れて
ご飯作って寝かせてましたけど?!
そんな私に
『働きたいならがんばって当然』って
態度で接していたのはあなたでは?!
部屋が汚いって文句ばっか
言ってたのは誰かしら?!
仕事と家事育児してたら
そんな体力も気力も
ないって、やっと分かった?!
、、、そんなあの頃のことは、
すっかり忘れて
何、今さら育児がんばる
自分に酔いしれてるんだよ~!!!
同一賃金同一労働じゃないんだから
お給料が違ったって
私のが楽な仕事だった訳じゃ
ないんだぞっっ!!!
・・・って言いだしたら止まらなく
なりそうなんだけど
苦労の比べっこしても
誰も幸せにはならないんだよね。
夫にはこれからも
しっかり家事育児をして貰おう。
そして、今度は、もうちょっと楽に
社会復帰してやるんだ!
夫の会社から頂いた出産祝いに
書いてあったもんね!
ダイバーシティ推進
『是非、先頭に立って
推進して下さいませ。』
って言ったら
『外で褒められなくて良いから
家で不当な扱いを受けたくない』
んだそうだ。
夫婦間で苦労アピールをしても
家庭は円満にならないと、
私は夫より先に学んだから、
『色々やってくれてありがたい』
と言っておこう。
写真は、娘の誕生日ケーキ。
左が今年で右が去年。
アンパンマンケーキを注文してから
もう一年。
来年はアナ雪は卒業してるかな。
それにしても四歳か~。
この一年は特にあっという間だった。
苦労にばっかり目を向けずに
子供が親を求めてくれる時期を
楽しまないともったいな。
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