海の見える理髪店
もうすぐ父の日
嫌味なところを継承する娘
ちょっと早いけど、父の日に、
娘が絵をプレゼントしていた。
”パパはおひげがチクチクなところが
ちょっと嫌・・・”と言いながら、
はっきりひげを書くらへん、
さすが私の子。
気をつけなくては・・・
気をつけなくては・・・
オンリーワンの技術は幸福も不幸も運んでくる
「海の見える理髪店」/荻原浩
「家族写真」のことを書いてから、
「海の見える理髪店」のことも
書きたくなった。
こっちの家族をテーマにした短編集も好き!
表題作「海の見える理髪店」
は、僻地に店を構えながら
政財界の名士や大物俳優が通い詰める
伝説の理髪店に、
ある男性が最初で最後の
来店をするところから物語が始まる。
店主が過去の自分のことを
回想して客に話してしていくんだけど
その話が
とてもとても人間らしいというか
絵にかいたように
その場しのぎな人生というか
本能のままに生きてきた店主に
そこは我慢しようよ~とか
つっこみながら読み進めていくと・・・
終盤にびっくり!!!
あんまり書いちゃダメかなと思いつつ
うわぁ~気が付かなかったって
驚きが止まらない展開で、
忘れられない作品になった。
毎日一生懸命に生きていると
本当に大切なものを見失って
しまうことも。
この店主は
誰にも負けないオンリーワンの技術を
持っていて、そこは素晴らしいし
羨ましいんだけど
そのために天狗になって失敗したり
でも、やぱり技術に救われてもいて、
不器用すぎるなとは思うけど
自分にしかできないことが
できるってやっぱり羨ましい。
何かを極められる人になれたらと思うけど
今・・何もかも中途半端だ~。
だから今のところ、
そこまで浮き沈みがなく
暮らせているのか・・・
うーん、色々考えさせられるな~。
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