島はぼくらと

大学を出てから、首都圏以外で暮らしている期間が長くなった。

最初は北海道旭川。

次が愛媛県松山市。


自分の暮らした地域には愛着があるので

縁のあるものを見つけると嬉しくなる。


稚内の駅弁!!!

稚内は、旭川から車でたしか5時間はかかったと思う。

近づくにつれ、だんだんと背の低い針葉樹の地帯になっていって

利尻富士がきれいに見えた。

駅弁を食べながら、思い出が止まらない(笑)

松山にいる時には、よくしまなみ海道にサイクリングに行った。

雪国と同じく島・・・というのは未知で、楽しい場所だった。

だから辻村深月さんの「島はぼくらと」は、舞台が瀬戸内の島っていうだけで、

絶対読みたいと思った!


田舎・離島の生活と聞くと、不便で、閉塞感があって、過疎とか、高齢かとか・・・

とにかく未来は暗くて、早く出ていきたい場所だと考えがちだ。


作品に登場する四人の高校生たちは、自分たちの置かれている状況を前向きにとらえ、

限られた時間を精一杯大切に暮らしている。

島生活の魅力も問題点もきちんと両方描きつつ、様々な考え方への寛容さが

息苦しさを感じさせない。

島の人たちは、受け入れがたい人たちに対しても、正義を振りかざすだけでなく、

落としどころの見つけ方がとてもうまい。

今自分が持っているものを大切に、幸せに生きる方法を教えてもらった気がする。


なんて爽快な読了感なんだっっ

Haruna Terazono

”伝えること”を 仕事にしています。

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