「明日の食卓」/椰月美智子【子供に怒ってしまったら】


明日の食卓」は、ユウと言う名を持つ三人の小学3年生の男の子を持つ母の物語。


冒頭、どの母の感情か明かされず、虐待しているシーンから始まる。


三つの家庭は下記のよう。
(夫は、子供から見ると父)

3年生にもなると、子供にもしっかり自分の世界が確立されてきて、親が分からないことも増えてくるんだな。


3家族は、それぞれに問題を抱えていて、家族間で、暴言・暴力が生まれてしてしまうところも。


とにかく途中で、何でこれ読んじゃったんだろうと思うくらい暗い。

でも、他人事と思えないところもあって、最後まで一気読みしてしまった。

(読了したのは夜中の二時過ぎ。あまりの怖さに眠くならずに読めちゃった感じ)


どの家庭にもそれぞれに問題があって、解決法も違う。

誰かの真似をするんじゃなくて、自分なりに考えて、どうすべきかを選んで子育てしてくしかないんだ。


大人になるまで育ててくれた親には感謝だ。


3人の母には共通点も。

それは、子供にはできれば傷ついてほしくないと願っているところ。

幸せな瞬間を少しでも多く過ごしてほしいと思っているところ。

私もそう思うし、お母さんたちはみんなそうだ。


もう1つは、夫(子供の父親)が子育ての責任を負わないところ。

三人寄れば文殊の知恵って言うじゃん。

夫婦は2人だけど・・・

1人より2人で考えた方が妙案浮かびそうなのに、夫は子育てに主体的にはならない。

あー辛い。


毎日ダイレクトメールが色々入ってくるのだけど、先日こんなものが↑↑↑

これって私宛?

奥様って表現・・・奥に入ってるのって嫌だなー。


被害妄想かもだけど、今も、妻は家の奥で家族を支える人っていう価値観を多くの人が持ってるんだろうな。

だから「明日の食卓」の夫たちも、家のことは妻がやって当然ってスタンスなんだ。

仕方ないって言っちゃうのは悔しいけど。


ユウの母が、損得勘定で考えたら結婚生活は上手くいかないことに気が付くシーンがあるのだけど、家庭の平穏が妻の思いやり頼みってなんだかな~。


お母さんだから何でも我慢しなくちゃいけないのは違うと思うし、家族に平気で傷つけられてキレちゃったところには、共感してしまった。

虐待しちゃうって遠い世界の話じゃないんだ。

ママ(妻)に対して思いやりを持って接してくれる家族がいなければ、壊れちゃうこともある。

我慢してるママと、我慢させてる家族に是非読んで欲しい。


私の場合は、損得を考えすぎなのは改めて、自分がやるべきことはしっかりやらなくては。

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