スバらしきバス
バスはおおらかな乗り物
「スバらしきバス」/平田俊子
「スバらしきバス」は、
バスが大好きな作家、
平田俊子さんによるエッセイ。
路線バス、観光バス、高速バスと
様々なバスに平田さんは乗車する。
車窓の景色や車内の様子、
バス停の名前への
突っ込みには
バスへの愛に満ちていて
何度もクスっと笑わされる。
そして、平田さんに描写された風景を
思い浮かべようとすると
自分の中にあったバスの思い出が
よみがえってくる。
例えば、“新宿バスターミナル”、
“高速バス”と言うワードからは、
愛媛県の松山市に住んでいた頃、
会社帰りに寂しかったり
落ち込んでた時に
『あれに乗っていけば
明日の朝新宿に帰れるんだ』と
思っていたことを
夕暮れ時に三越の前の大通りで
路面電車を抜かしていく
後頭部にオレンジ色の光で
”新宿”と表示されていたバスの姿と共に
思い出された。
それから、偶然にも5年くらい前、
目黒に住んでたころ毎日通勤に
使っていた路線バスが、
このエッセイに登場していた。
知ってるバス停の名前を
見つけて、まさか?と思いながら
次のバス停もその次も、、、
そして、そうそう高架をくぐて、
カーブを曲がった!と
間違いなく同じバスだと
確信した時には
思い出の洪水が止まらなくなった。
平田さんも、昔住んでいた町は
”軽い気持ちで通りすぎる
ことはできない“と
書いているんだけど
これ、すごく分かる!
自分の足跡が色濃く残ってるけど
もうそこに居場所はなくて
年齢も環境も変わってしまったから
戻ることはできないんだけど
”あの頃の自分の姿を探してしまう。”
バスを利用したことが
ある人だったら、この作品を読むと
色んな事が思い出されるはず。
バスって路線が色々あるし
時間通りに来ないこともあって
電車に比べてめんどくさい。
知らない町で電車に乗るのは
怖くなくても、
バスはハードルが高い!
でも、この作品からは、時にハラハラ、
イライラさせられながらも
バスのきっちりしすぎていなかったり
簡単に目的地に到着できないところが
面白いと気づかされる。
最近、バスに乗っても
ついスマホを取り出して
小さな四角い画面を見てしまう。
でも、それってもったいないかも。
バスに乗ってる時に
視野を広げたら、面白いものが
たくさんあるんだー。
どこにいても見られるものではなく
そこにしかないものを楽しみたい。
バスの運転士は男の子の憧れ!?
ときめきが蘇るバスギアターミナル!
娘のお友達男の子には
バス好きが多い!
自分が子供の頃を振り返ってみても
バス博士って何人もいたな。
バスが好きだった元少年少女、
バス図鑑やミニカーなどで
バスに夢中になった人は
覗いてみると良いかも!
全国のバス会社の情報が集まる
オウンドメディア。
今からでも
子供の頃夢見たバスの運転手さんに
なれちゃうかも!?
と胸がざわざわしちゃう予感。
ちなみにバスギアブログによると
今日1月19日は、
都バスの日なんだそう。
写真は、
お正月が終わって出した、
ちっちゃいちっちゃいお雛様。
春になって暖かくなったら、バスに乗って
色んなところにお出かけしたいな~。
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