ナニカアル
この先も平和でありますように
「ナニカアル」/桐野夏生
「ナニカアル」は、
「放浪記」で知られる作家
林芙美子には
もっとナニカアルのでは?
という仮説を立て、
林芙美子の架空の手記
などで描いた物語。
主に終戦二年前、
日本の戦況が
どんどん悪くなっていった時期に
東南アジアを訪問した時の
ことを回想していく。
夫がいる身でありながら、
恋人との逢瀬を
待ち焦がれていた主人公には、
実はただならぬ疑惑が
かけられていたという設定。
フィクションながら
なるほどー、本当に
そういうことがあったかも
しれないなと
思わせてくれつつ、
戦争の恐ろしさに
震えが止まらなくなる。
感じたことは主に下記の三つ。
①不倫って昔からあったんだな。
この時代の女性って奔放!
②暗い影がどんどん迫ってくる感じ、
現在に似てる感じもして怖い。
③自由に発言できないって
こんなに恐ろしいものなんだ!
林真理子さんが
林芙美子と同時代を生きた
作家・真杉静枝を主人公に書いた
「女文士」とか
柳原白蓮を描いた
「白蓮れんれん」を読んだ時にも感じたけど
この時代に活躍した女性の恋愛は
とっても大胆で劇的!!!
障害が多いほど燃え上がるものなのか・・・
ってまとめちゃうと冷めた見方すぎかな。
目をそらしたい危機が近づいているのが、
現在の日本が置かれている状況に
似てる。。。
ミサイルとか核実験とか
暗いニュースをまだ現実味を持って
受け入れられていないけど、
戦中にも同じように
受け入れがたい不安感が
漂っていたんだ。
でも、みんなどうにもできなかった。。。
あー怖い。
主人公は、今より女性が
不自由だった時代に、
ペンの力で自分の道を
切り開いてきたわけだけど
戦争に向かう流れに
逆らうことはできなくて、
全部監視されていることに恐怖を抱く。
今は誰もがインターネット上で
自由に発言できる時代。
あまりに手軽に発信していることが
何か心配になってきちゃう。
もし、戦中のように、
思想が制限されたら、
ネット上に残っている言葉から
疑われたりしちゃう?!
怖い、怖い。
平和がいいな、
これ以上、暗い影が
自分たちのところに
忍び寄ってきてほしくないと
強く感じさせられる作品だった。
何にもできないけど
色んなことを知ろうとして考える。
過去から学ぶ。
そのくらいはしないとな。
新学期最初のお弁当の日
ナニカヤル!
「ナニカアル」を読んで
眠れなくなるほど
不安になったんにも関わらず
日常は幸いにも平和。
小さなミスを重ねながら
今日も生きている。
夏休みが終わって
一か月ちょっとぶりに、
娘のお弁当作りが再開。
これから週3回、
また頑張らなくてはならない。
やっていないと要領が
悪くなっているもので
一時間ちょいかけてやっと完成した!
娘のカバンに入れて出発!
・・・でもなんか忘れた気がする。
と、”ナニカヤル”予感が。
そして、やはり
家を出てしばらくしてから
あ
水筒持ってないじゃん!!!
またしても失敗してしまった。。。
そして、お弁当を完食して
帰宅した娘の体操服は
シュウマイの皮で作った
ラザニアのトマトソースで
シミだらけ。。。
食べにくかったか。
ママはやっぱり色々ダメだわ。
でも、今日も平和に感謝。
体操服の染み抜きしよ。
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